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2022/09/15 提案事例 【第2弾】直近の値上がり動向(コストを抑えるための提案も)

6月のブログで、過去に例を見ないペースで進む値上げについて説明したところ、

私の想像をはるかに超えた反響を頂きました!

 

やはり、ホテルや病院などのお客様との値上げ交渉が難航されている

リネンサプライヤー様がたくさんいらっしゃったようで、

「ブログを見せたことでお客様の理解を得やすくなりました。」

とうれしいお声をたくさん頂きました。

皆様のお役に立つことが出来てうれしい限りです!

(まだ読んでない方はこちらから:https://sky-kiz.co.jp/blog/trend/452/

 

そこで、本ブログでは前回に続く第2弾として、

①直近の資材価格の状況

②コスト抑制に対するご提案

についてまとめさせて頂きます。

 

①直近の資材価格状況

現在ブログを制作している9/14時点での状況をまとめましたので、ご参考ください。

 

為替について

前回のブログを掲載した2022年6月には、1$=135円前後で推移していました。

7月に入って一時1$=130.0円台まで円高になりましたが、

そこから円安傾向に戻り、8月末には6月の安値を更新、9月7日に1$=145円目前まで接近し、

いまだに1$=140円台で推移をしています。

 

綿花相場・原油相場

綿価格と原油価格は5.6月をピークに、下落基調にあります。

そうはいっても第一弾の値上げがあった今年の1月の水準に戻った程度のため、

為替による上昇分を吸収できるほどには至っていません。

世界経済のネタ帳(https://ecodb.net/commodity/

 

海上運賃

海上運賃は2022年前半をピークに下がってきていますが、

コンテナの製造は変わらず低調で、世界的なコンテナ不足が依然続いているため、

以前のような水準に戻る可能性は低いという見方が大半のようです。

 

連日為替関連のニュースが取り上げられて、あらゆる商品が次々と値上がりしていますが、

リネン製品に関しても同じく、昨年までのような水準に落ち着く様子は今のところ無さそうです。

実際、弊社のタオル製品も10月からさらなる値上げがあると仕入先から連絡が来ています。

 

②コスト抑制のためにできること

以前のブログで

在庫を厚く持つことで、むしろコスト削減に成功しているリネンサプライの会社がある、

と触れたところ、このことについてお問合せ頂くことも多かったため、

本ブログで詳しく紹介させていただきます。

 

在庫を持つとなぜコスト増を抑えられるのか

今後観光需要の揺り戻しが期待される一方で、

海外からの渡航者や人流増加に伴う感染拡大も懸念されるため、

今後の取るべき動きについて皆さんも不安を抱えていらっしゃると思います。

これまでの2年半がそうだったように、

感染状況が悪化し、宿泊需要が予想を下回る可能性を考えると、

資材価格が高騰している今、資材を補充するのは気が引けてしまいますが、

お客様によってはコスト削減に効く可能性があります!

 

まず、ここでいうコストとは、人件費等のコストのことです。

人件費が増加してしまう一つの要因として、残業代の増加が挙げられます。

従業員の健康面については言わずもがな、

1日の労働時間が8時間を超えた分には1.25倍の賃金を支払う事が決まっているため、

「いかに残業を減らすか」というのは工場長並びに管理者にとって

常に頭を悩ませているところと推察します。

 

残業代が増える原因としては主に

*繁忙ピークに資材が足りず再洗濯やピストン輸送が必要になる。

*想定外の作業やクレームが発生し、生産効率が下がる

が挙げられますが、これらの問題を一気に補う方法こそ「資材を厚く持つ」ということなのです。

 

繁忙ピーク時に対応が出来ない

常日頃ギリギリの資材数と人員数で工場を回している場合、

需要が一時的に増えた際に対応できず、大変な思いをしているとよく耳にします。

資材が足りずピストン輸送をしたり、

営業スタッフが工場に入るなどして補っているというお話を聞きますが、

その都度ルートやシフトを組みなおす作業コストや、

便を増やすことによる配達コストがかかってしまうと思います。

人数を増やすにしてもなかなか新たな人が集まらない業界ですし、人材育成にも時間がかかります。

その点、資材を増やしておくことには特にそのような制限はありません。

リネンを在庫として持っておくには倉庫スペースや初期コストが必要になりますが、

生もののようにすぐに腐ることはありません。

いざ需要が増加した際には、在庫していた資材を新しく補充すれば、

ピストン輸送をして余計なコストを払うことも、今か今かと資材が届くのを待たずに済みます。

資材補充には時間がかかることを忘れてはいけません。

特に別注品に関しては2カ月かかることもざらなので、欲しくなってからでは遅いのです。

 

生産効率が上がらない

現場の作業効率が上がらない原因としては、

スタッフの習熟度の問題や、マニュアルの問題、現場環境、様々あるとは思いますが、

今回注目すべき点は「イレギュラーに備える」という事です。

クレーム対応などのイレギュラーに割かれる時間を減らすということが、

作業への集中度を上げ、効率を上げるのに大事だと思います。

需要が増えた時・大量に資材が破棄された時・スタッフに欠員が出た時など、

思いがけず作業が滞ってしまうことは工場にはつきものだと思いますが、

資材を厚く持っておくことで、このようなトラブルには事前に備えることが出来ます。

需要が増えた時はトラックのルートを組みなおす必要もないし、

効率的な順番で機械を稼働させることが出来ます。

資材に汚損、破棄が出てしまった時、すぐに補填してお客さまに迷惑をかけることもありません。

 

コストの「性質」で考える

「人は財産、在庫は資産」です。

財産は貴重なもので維持費がかかりますが、資産はこれから利益を生んでくれるものです。

財産には継続的にコストがかかり、

資産には最初に大きなコストがかかるという性質的な違いがあるので、

スタッフの負担を減らし、ランニングコストを抑えるためにも、

資材を厚く持っておくことが有効です。

 

とはいえ、

「そんなことは言われなくてもわかってる!」「ことはそんな簡単じゃない!」

と言われるお客様も大勢いらっしゃると思います。

在庫を用意するには莫大なコストがかかり、資産であると同時に負債でもあります。

バランスを見て繊細な経営判断が必要なものだと思いますので、

コロナ前後であらゆるリスクを考え直す必要が生じたことは私も理解しています。

 

直近の市況予測と提案

そこで、直近のニュースもふまえ、あくまで独自の意見ではありますが、

今後の世間の動きに関して予想してみました!

ご検討の一助となれば幸いです。

 

水際対策の緩和と県民割の適用拡大

今月の7日に1日当たり2万人だった入国上限が、1日当たり5万人まで緩和され、

週末には円安に後押しされた爆買い需要があったようです。

また、現在県単位での旅行支援は期限が9月末までとされていますが、

感染拡大状況を見て、早ければ9月の連休明けにも全国へ拡大する可能性も報道されています。

 

これまでなかなかリスクを取れずに、限られた資材で突発的な需要に対応し、

色々と頭を悩ませていたお話は弊社でも多く聞いております。

ただ、今回は日本だけでなく、世界的にもアフターコロナの動きが本格化しており、

良くも悪くも周りの雰囲気に合わせやすい国民性を考えると、

国内でも行動制限を解き、活発な観光需要が解放される時期は近いのではないでしょうか?

県民割の全国拡大などは反対の世論も多いようですが、

コロナ禍3年目の今では、ホテル等も感染対策をしっかり行っており、

個人が節度を持って行動をすれば、トラブルになる可能性は低いと思います。

10月から観光需要揺り戻しが始まるとすれば、

すでに補充の仕掛を始めなくては遅いころです。

需要増に振り回される前に、在庫準備について改めてご検討ください。

 

資材についての質問等は問合せフォーム、または担当までご連絡ください。